演劇企画ユニット 劇団⼭本屋
20 周年記念公演
「8号」
『ハイイロノクロ』
作・演出 :山本タク
◆劇場◇
東京芸術劇場 シアターウエスト
◇出演者◆
久下恭平 榊原徹士
山田キヌヲ
レノ聡 阿瀬川健太
滝沢亮太 浦野和樹 辛嶋 慶
窪田美沙 花瀬琴音
男澤博基 寺尾歩武
グッド良平 垣本タケユキ 飯田和之
蒼乃菜月 近野莉子 畝山ハルカ
太田恭子 明日香 萬 海果
水野伽奈子 南出めぐみ 中野裕理
真嶋真紀人
◆公演日程◇
7/22(水) 19:00
7/23(木・祝) 15:00
7/24(金・祝) 12:30/ 18:00
7/25(土) 12:30 / 18:00
7/26(日) 12:30 / 18:00
7/27(月) 19:00
7/28(火) 14:00
◇チケット◆
全席指定(前売のみ)
一般席・・・ 5,800円(込)
スペシャルシート(特別映像付)・・・ 7,000円(込)
◆販売日程◇
6月21日(日)13:00 スペシャルシート先行販売 開始 (先着)
6月26日(金) 23:59 スペシャルシート 先行販売予約締切
6月29日(月)15:00 お振込 振込締切
7月1日(水) 19:00 一般販売 開始 (先着・一般席)
※スペシャルシートに残席がある場合は、スペシャルシートの販売も実施いたします。
◇公演にあたって◆
2020年。
私達が生活している地球は誰も想像していなかった「場所」となった。
外出自粛が言い渡され、我々が当たり前に集まっていた職場や、学校、社交場
全ての「場所」が奪われ、自宅だけが「場所」となった。
移動する事も憚られ、朝起きて服を着て、食事をして、家で生活をする。
まさしく「衣食住」と言う基本的生活が始まった。
そして、私達演劇人が人生を費やしてきた「場所」
劇場が奪われた。
リモート会議やリモート演劇などの需要性に気づくこととなった。
バタフライエフェクトのように、打撃を受ける場所があれば発展をとげる分野も少なからずある。
むしろ、時代の進化に寄り添った素晴らしい進化といえるだろう。
だが、私が一番奪われてしまったのかと震える事は「劇場に足を運ぶお客様の日常」である。
これまで演劇を観るという習慣が少なからずも育まれてきたが、この自粛時間を経て
「演劇はコスパの悪い無駄なもの」だと化けの皮を剥がされるような感覚に陥ったからだ。
映画が1000円で観られる時代に、舞台のチケットはその数倍。
同じ舞台は一回もない、目の前の演技を観る贅沢さ、
お客様とキャストが同じ空間を共有するスペシャルな場所。
我々はそう思って演劇をしているが、「演劇?え、高くない??もっと面白いものが
配信で200円で観れるよ」とか言われたならたまったもんじゃない。
だが、正直自粛期間中に人生の半分を演劇で過ごしてきた私でさえも、
動画サイトに登録して流行りのドラマを片っ端から見て満足してたのだからしょうがない。
それだけ、このコロナは演劇の根っこという根っこを、根こそぎ持って行かれた気がする。
だが、仕方のない事。
演劇はそういうものだと知っている。
だが、演劇を見た人はアノ場所でしか感じられないモノを五感が覚えていると信じたい。
それを信じて集まったキャストがここにいるからだ。
◇あらすじ◆
舞台は地球と偶然同じ言語、地形、歴史を持った、地球にとても似ている惑星の
偶然、地球と呼ばれている「場所」での物語。
何が違うというと、この地球で流行っている「コロナ」とは違う未知なるウイルス
「デウス」によって世界の人口は減少していた。
交通手段は規制され、各場所に駐屯地を構えながら、
人口は一極集中型の都市形成から、感染を予防する為に地方分散型と変わり、
人類は散り散りとなり生活をしていた。
文化、芸術、人が集まることは封鎖され、かつての活気を失われ変わり果てていた。
この物語は、とある極東の島国で音楽を夢見て田舎を捨てて出て行った三人の若者が、
「デウス」によって芸術を規制され田舎町へと戻った所から始まる。
帰ってきた「ムイロ」「ニマク」「トキサビ」は三者三様の生活をしており、
小さい街にいながら顔を合わす事は無かった。
その傍ら、三人に憧れを抱いていた後輩の「ハクト」は村人達と、
今この時代に禁止されていた年に一度のお祭りを実行する為に奮闘していた。
そこに、都会からやってきた女性「キヌ」の来訪によって、止まっていた芸術の針が動き出す。
この物語は、
未知なる謎の病気が蔓延し、全ての表現を制御された人間たちが、
自分の生きる価値を考え、自分を否定し、政府の管理の下、自分の過去に立ち向かっている、
僕達とこの劇場に来て頂いたあなた達との物語である。